右翼ポピュリズム台頭の構図

 日本で、自民党杉田水脈衆議院議員の寄稿文が問題になっています。

 ある月刊誌で、「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がない。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」と書いたということです。

 「彼ら彼女ら」は、同性カップルなど性的少数者(LGBT)のことをいっているのは明らかです。でもここには、LGBTに対する蔑視、差別ばかりでなく、障害者、子どものいない家族、女性自身への差別もあります。

 本人は差別ではなく、区別といっているようです。でも、人を『生産性』で区別すること自体が差別です。これは、ナチスがLGBTや障害者などを殺害した「優生思想」と変わりません。

 優生思想は、ナチスだけのものではありません。日本のハンセン病差別、部落差別、被爆者差別、最近では相模原障害者施設殺傷事件にも、優生思想が見られます。

 杉田議員自身は女性でありながら、子どもを産む産まないで女性を差別していることに気づいていません。子どもを産めない人たちを差別するのも、優生思想につながります。それで女性の優劣が決まるなら、女性は子どもを産むためにいる、人格が否定され、機械だといっているのと変わりません。

 女性でありながら、男性中心的な保守思想に影響されているとしかいいようがありません。そこには、女性として、人間としての個がありません。

 だから、「『常識』や『普通であること』を見失っていく社会は『秩序』がなくなり、いずれ崩壊していくことにもなりかねません」と、いってしまいます。こう簡単にいってのけること自体、『常識』とは何か、『普通であること』とは何かについて、深く考えたことがないこともわかります。

 全体主義です。

 でもそんなこといっていたら、右翼ポピュリストにはなれません。考えないで、単純なこどばで、過激な発言を続ける。それが、右翼ポピュリストてす。そうしないと、注目されません。誰もついてきません。

 だから、論外と無視したいところです。でも、おかしいものはおかしいと批判しなければなりません。黙っているわけにはいきません。ただそれが、右翼ポピュリストが台頭する温床になるのも事実なんです。これは、どうしようもないジレンマです。

 今、トランプ米国大統領がその元祖です。ドイツのための選択肢(AfD)も過激な発言を続けて注目を浴び、台頭してきたました。ドイツばかりでなく、世界でその手法が広がっています。

 右翼ポピュリストは、それをよく知っています。だから、過激発言を連発します。それに、どう対応するべきなのか。事実で対抗するしかありません。でもその事実は、右翼ポピュリストには事実ではないので、とても難しい問題です。

 危ない時代になってきました。

 でも危険な時代だからこそ、ぼくたち一人一人がそれは違うと、はっきり声を出していく必要があります。

(2018年8月03日、まさお)

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