2015年11月05日掲載 − HOME − 放射線防護 − 記事
国道6号線を行く(1)

東京電力福島第一原発の脇を通る国道6号線が、全線通行可能となって1年余りが経った。国道6号線は避難困難区域も通っており、その区間の14キロメートルは今も、四輪車でしか通行できない。


今年9月末、日本に一時帰国していたのを利用して、市民放射能測定所CRMSの丸森あやさんと一緒に国道6号線を南のいわき市から北上して東京電力福島第一原発のある大熊町、双葉町まで走ってみた。


道中で採取した試料は、丸森さんが東京に戻ってからゲルマニウム半導体検出器で放射能濃度を測定した。


いわき市:

いわき市は避難指示区域とはなっていないが、津波で大きな被害を受けている。市内北部が事故原発から30キロメートル以内となり、原発事故後その区域は自宅待機を指示された。


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いわき復旧工事

いわき市の小名浜港周辺では、まだ津波の被害からの復旧工事が行なわれていた。

道路整備

道路も真新しく、まだ歩道の整備が行われていた。

小名浜港

小名浜港には、汚染土の入った黒い袋が並んでいた。

大きな橋

小名浜港の入口には、復興目的に大きな橋が建設されている。この工事の影響で、港内の還流が悪くなり、港内の汚染が希釈されない状態が続いているという。

水族館

「環境水族館」アクアマリンふくしまは、地震後非常電源で魚などの生命維持装置を稼働させていた。だがディーゼルの補給ができなくなり、生命維持装置が停止し、ほとんどの魚と海洋生物が死んでしまった。

水族館では、事故原発周辺海域で捕獲した魚の汚染測定も行なっている。

魚市場

魚市場の「いわき・ら・ら・ミュウ」では、津波で魚売り場のある一階が全壊してしまった。だが、2011年11月に営業を再開することができた。

魚市場

魚市場では、売り子さんたちの威勢のいい声が聞こえた。

魚市場

魚市場では、福島/小名浜産のホッキ貝を買って、後で測定した。セシウム134と137は検出されなかったが、微量のコバルト60が検出された。

ただ、福島第一原発周辺の海域では事故前にもごく微量のコバルト60とマンガン54が検出されていたという。

(2015年11月05日、まさお)

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